10・フェルール取付

フェルールの位置を決めます。各セクション(2ピースはティップとバット。3ピースはティップ、ミドルとバット)を同じ長さにする場合‥
(継いだときの全長+オスのフェルールの刺さる部分の長さ)/(ロッドの継数)
‥と計算すると1セクションの長さが得られます。
例えば7フィートロッドの場合は以下の表のようになります。
| モデル | R=7フィート | F=フェルール | P=継数 | (R+F)/P |
|---|---|---|---|---|
| 2ピース | 213.4 cm | 1.6 cm | 2 | 107.5 cm |
| 3ピース | 213.4 cm | 1.1 cm + 1.76 cm | 3 | 72.1 cm |
例の2ピースの場合は (213.4cm+1.6cm)/2=107.5cm となります。これはフェルールを含んだ長さですので写真のように位置【 ↑(1) 】を決めて余分のブランクを旋盤で切断します。尚、計算式の中の『フェルールの刺さる部分の長さ』はモデルによって変わります。

旋盤でフェルールの内径に合わせてブランクを削ります。この時はやや大きめ(0.02mm程度)の直径にしておきます。突っ切りバイト(頻繁に研ぐため、あえて「しゃくり」を付けてありません)を使っていますが3ピースロッドのティップなどの細いブランクの場合は、刃先の幅がさらに狭い突っ切りバイトを使います。これは加工時にブランクがバイトから逃げるためで幅の広い刃=かかりが大きいと最悪の場合、ブランクが破損してしまうからです。

ブランクとフェルールのジョイントを仕上げます。ブランクの直径とフェルールのワインディング・テーパー(スプリットキャップ)の部分を仕上げ加工します。この場合は「スーパーZ」タイプなので大きなステップ(段差)を作ってありません。接着の準備としてブランクとフェルールの内側をラッカーシンナーと綿棒などで拭いて油分を取り除いておきます。

接着した後、コードでスプリットキャップを固定したところです。接着剤はアラルダイドを使用して、ブランクの加工した部分とフェルールの内側にごく少量をまんべんなく付けます。
フェルールを差し込む時、アルコールランプでフェルールを少し加熱すると余分な接着剤が出やすいようです。コードはナイロン製の水糸が締まりが良くて後の処理が楽です(ワインディングテーパーに強く巻くとき、コードが指に食い込む恐れがありますのでサッシ用などの革手袋で保護しています)。
接着時間は20℃で24時間です。冬季は乾燥用ストーブ(後述)を使って硬化に適した温度を保ちます。

硬化したらコードを外してワインディングテーパー部の接着剤を取り除きます。ここでフェルールの合わせをします。オスのフェルールはメスに対して0.015mmから0.025mm位大きめに作ってあります(フェルールの作り方で後述)。1/1000mm対応のマイクロメーター(ミツトヨ・MDC-25M)で確認しながらオスのフェルールをサンドペーパーで削って行きます。
この時、サンドペーパーは耐水で600番、800番、1000番、1200番と変えて行きます。また、サンドパーパーは、どうしても細かいキズが残りますのでコンパウンドで磨きながらの作業になります。メスの直径に対して+0.005mm位になると一部差し込めるようになります。このあたりになると磨く←→差し込むを繰り返して慎重に合わせて行きます。ここでは9割方の合わせにとどめます。ここでもブランクの曲がり直しをします。
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