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バンブーの選択

バンブーロッド制作・バンブーの選択/1

傷やシミをチェックして、これから作ろうとするロッドに適した「節の間隔」があるバンブーを選びます。 ここで取り上げるロッドは7フィート3インチで87インチの長さです。節組は「スリースタック(後述)」でグリップ+リールシートは8インチ見当とします。3ピースの各セクションは29インチです。

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バンブーロッド制作・バンブーの選択/2

したがって、節の位置をグリップ直前から外して、尚かつフェルールに近づけ過ぎない位置の目安として節間は、16〜18インチあれば良いと思われます。

今回は節間が約17と1/4インチで直径は約2と1/4インチのものを選びました。

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バンブーロッド制作・バンブーの選択/3

ここで用意する小割(ストリップ)は6×4=24本(バット用6本、ミッド用6本、ティップ用12本)です。幅はバット用が6mm、ミッド用が5mm、ティップ用が4mmとします。したがって合計で114(36+30+48)mmの幅の小割をバンブーから割り出すことになります。

左は、必要な幅をマークしたところです。

小割すべてを同じ幅にすれば3→6→12→24と2等分で割り出せて面倒がありません。単に製作者の問題ですがバンブーの直径が小さい場合やキズへの対処、以後の作業(節の曲がり直しや荒削りが楽なような気がします)を考えてこのようにしています。

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バンブーを割く・荒割り

バンブーロッド制作・バンブーを割く・荒割り/1

竹割り鉈(2)は、良く研いでおきますが砥石で軽く「歯引き」しておきます。ここでは鋭い刃で「切る」のではなく、バンブーの繊維に沿って「割く」ことが目的だからです。

まず竹割り鉈で割れ目をバンブーの根本側から先端側に向かって1本入れます。入りにくい時はインパクトハンマーで鉈のみねを軽く叩きます。

ここでバンブーを2等分することもできますが小割の数が「24」必要ですので「3」に荒割りします。これは次の小割を「2つ」に割り出すことで、所用の幅を得る作業が楽になるからです。

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バンブーロッド制作・バンブーを割く・荒割り/2

スプリッター小を割れ口に入れて押すようにして、節の手前までバンブーを割ります。バンブーが良く乾燥していれば簡単に割れます。小写真のようにスプリッターを動かします。

バンブーロッド制作・バンブーを割く・荒割り/2a バンブーロッド制作・バンブーを割く・荒割り/2b

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バンブーロッド制作・バンブーを割く・荒割り/3

節の手前で抵抗が強くなってきたら、スプリッター大を手前側に「くさび」のように入れてスプリッター小をさらに進めて節の部分を割り(節越し)ます。スプリッター小を少しこじるようにして進めると作業が楽です。

手袋について:バンブーの断面で手を切ることがあります。予防と作業に合わせて、左手には耐久性のある厚手のラバーが張ってあるものと右手にはアルミ作業用の革手袋を使っています。

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節板(内節)落とし

バンブーロッド制作・節板(内節)落とし/1

荒割りが3本出来ました。節板(内節)を取り除きます。この作業は「節越し」のさいに、割りの曲がりを防ぐこつとされています。(参考文献-2)

バンブーロッド制作・節板(内節)落とし/1a

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バンブーロッド制作・節板(内節)落とし/2

内丸鑿(のみ)と金槌を使って節板を取り除きます。この作業は竹割り鉈を使ってもできます。この場合は割るごとに、下の写真のように元から先に向かって、こまめに取り除くようにします。

バンブーロッド制作・節板(内節)落とし/2a

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バンブーロッド制作・節板(内節)落とし/3

バンブーの内側ぎりぎりに節板を取り除いたところです。

内丸鑿(円鑿)は6分(1.8cm)を使いました。寸法は常用するバンブーの内径に合わせて選ぶと良いと思います。(参考文献-3)

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バンブーを割く・小割り

バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/1

つぎに2つに小割りします。ここで「2等分」ではない小割りが2本あることに注意します。下のように竹割り鉈を立てて、送り込むようにして割ることもできます。この場合、座った姿勢で、鉈を持った手を膝に固定すると作業が安全です。

バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/1a

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バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/2

各セクションの小割が3本ずつ出来ました。それぞれに│││││とマジックペンでマークを付けておきます。ここでプレーン(1)を使って内節を削り取りっておきます。これをさらに2等分にするとバットとミドルの小割が出来ます。ティップはさらに2等分すると2ティップの小割が出来ます。

バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/2a

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バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/3

竹割り鉈で根本側に割れ目を入れた後、スプリッター小を使って各小割を2等分します(写真1→2→3)。ピシピシッと割ける音を聞きながらの、なかなか気持ちがいい作業です。

バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/3a バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/3b

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バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/4

幅の狭い小割をさらに割くときのコツですがのように、小割の中心に垂直かつ等分にスプリッターが入れば、左右の矢印のように割く力が均等に働きます。この状態を保ちながら「バンブーの維束管構造」に沿うようにスプリッターを動かせば正確に「2等分」することが出来ます。ただし、ように矢印(→)の方向に力がかかってしまうと「矢印側がせまく(細く)割けて」しまいます。つまり「力のかかる側に細く割ける 」わけです。この「原理」を利用すると割く幅を修正したり、等分でない小割を割くことが出来ます。

たとえばCで(1)と(2)が2:1とします。このままスプリッティングすると(2)側の小割は徐々に狭くなり、最悪の場合、途中で途切れてしまいます。そこで(1)側(幅が広い側)にスプリッターで小割を「曲げながら」(ある程度の力加減が必要です)割けば力が均等になり所用の幅で割くことが出来るわけです。

バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/4a バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/4b

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バンブーロッド制作・バンブーを割く・小割り/5

これで各セクションの小割ができました。│││││の小割は、│││││││││││││││││││││││││とマークし直します。次に「節組」をします。ティップのみ、後でさらに2等分して「2ティップ」とします。

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節組

バンブーロッド制作・節組/1-1 バンブーロッド制作・節組/1-2

小割をすべてが「隣り合わせにならない」ように、AからBのように並べ替えます。

の表記を数字に置き換えると1(1)、2(5)、3(3)、4(6)、5(2)、6(4)の順番にまとめてブランクにするわけです。

この工程は、小割を並べ替えることによってバンブーの性質を分散させてブランクになったときの「調子の均質性」を得るためのものです。

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バンブーロッド制作・節組/2

小割を交互にずらして、3つの節が交互に並ぶようにします。

バンブーロッド制作・節組/2a

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a〜cがずらした節の位置です。さらにabとbcを同じ長さにセットします。そしてbを中心にして32インチ(bから16インチずつ)の長さで余分を切ります。これで「スリースタッグ」の節組ができました。

各セクションの節の位置を合わせてからテープで止めて、まとめて切ると作業が楽です。

バンブーロッド制作・節組/3

バンブーロッド制作・節組/4

左が余分を切り取った状態です。ここで1〜6のマークを付け直します。6本ずつ、上からティップ(2ティップ分)、ミッド、バットの各セクション分の小割です。最後に2ティップを小割ります。

バンブーロッド制作・節組/4a

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バンブーロッド制作・節組/5

約8mm幅の小割を2等分して2ティップにします。まず内側をプレーン(1)で削り落とします(小写真の下側の小割が削ったもの)。幅約4mmの小割を作りますので厚みは6mm程度あればよいでしょう。これは細い小割を割くときに、力加減が楽にコントロールできるようにするためです。

バンブーロッド制作・節組/5a

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ティップの小割り

バンブーロッド制作・ティップの小割り/1

2等分に裂いて2ティップにします。マークの下に片側だけ印を付けました。これは「分身」させたときの目印です。つまり右側と左側の小割で節組がまったく同じ「双子」のティップが出来るわけです。

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バンブーロッド制作・ティップの小割り/2

小割の行程です。まず根本側に竹割き鉈で割れ目を入れてから、先端が薄いスプリッター大を写真のように使って、右手で押し込むようにして割いてゆきます。スプリッターを使わずに竹割り鉈で割くことが出来ますが、幅の狭い小割をするときはこのやり方の方が私にはコントロールしやすいようです。この辺は製作者の慣れの問題のようです。また、表の「節」を少し削り取ってから作業すると「節越し」がさらに楽になるようです。

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バンブーロッド制作・ティップの小割り/3

「双子」ティップの小割が完成しました。

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バンブーロッド制作・ティップの小割り/4

これで2ティップの3ピースロッド、1セット分の「スプリッティング」が完了です。ふぅー、お疲れさまでした。


dmater
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