カタカナの「ト」に
久しぶりの「子豚のしっぽ」です。洗濯終了、コーヒーで一服中です。
カタカナの「ト」に「一(いち)」の引きようで「上」になったり「下」になったりします。トの字の上に一を引くと「下」という字になり、われわれ下々の者には上のことがよく分からない。また、トの字の下に一を引くと「上」という字になり上つ方は下々のことをご存じではない。「中」という字は「口」に上下の線が引かれているので上にも下にも口が利ける…。落語ファンならご存じ、「目黒のさんま」の語り始めです。
アフガニスタン復興支援国際会議から特定のNGOを閉め出そうとした国会議員と外務省の顛末をニュースで知って、私はこの落語を思い出しました。
「非政府でやられている方々が(政府主催の会議に)出たいというのはよく分からない」というようなことを議員さんがニュースの中で発言していましたが「一」から下どころか「中」から上下の線が抜けたかのようで失笑してしまいました。しかしニュースの発言・映像は例によって一部抜粋なので判断は慎重にしたいとは思いますが。
「お上の言うことはあまり信用しない」とのNGO代表の記事が事の発端だったのだろうと想像しますが、ここは「中の字」の精神で考えれば外務省においては「機密費疑惑」、農水省においては「狂牛病問題」等を観れば分かるとおり、お上を「信用できない」のは特定の人や組織が持つ特定の考え方ではないと思えるのですがいかがでしょうか。また、それらの行政組織がどれだけ「信用」できるのでしょうか?
自分とは違った意見を持っているから気に入らないからといって排除できる、そうであれば、民主主義国家という看板は(もしあるとするならば)返上というところですが結果的には回避されたようです。しかし会議の「政府間会議」という位置づけは変わりはなく、NGOはごく一部に立ち会ったに過ぎないことに変わりはありません。
会議閉幕にあたっての共同会見でもこの問題が取りあげられて「NGOの役割を理解しない国」という否定的なメッセージを全世界に大いに発信したようでGO関係者には喜ばしいかぎりでしょう。
この国は「上」から「一」の字がなくなり「中」の字で当分は行けそうもないようです。援助をしたい人々、援助を待つ人々にとって、そしてこの国の人々にとって、それはとてもとても残念なことです。

