三波春夫さん
昼休みの「子豚のしっぽ」です。窓の外の欅や柳の緑がいよいよ濃くなってきました。梅雨のはしりでしょうか、ちょっと湿った風に揺れています。
4月14日、三波春夫さんが亡くなりました。私は、知人の今は亡き父上の話を思い出します。「俺達が若かったころ所属していた村の青年団で、時局高揚演芸会を開催したことがある。あのとき、こんな田舎まで嫌な顔一つせず来ていただいき、時節がらものがないので立派な食事も出せず、用意したうどんを美味しそうに食べた浪花節の「南条文若」がいた。舞台は凄かった。人柄と芸に感動した…」。
この南条文若こそ出征前の三波春夫その人だったのです。敗戦後のシベリア抑留体験を持つ三波さんが近年の著作で積極的に政治批判していることを私は最近まで知りませんでした。「国民的歌手」である三波さんの端正な芸がどこから来ていたのか、ほんの1部ですが私には分かったような気がします。
今、国会開催中です。「改革内閣」が張り切っているようですが憲法改憲問題、国防同盟問題、外交問題を聞いていると「神の国」の三波さんはどういうかなと私は考えてしまいます。心安らかにと、謹んでご冥福をお祈りいたします。
追記:
- シベリア抑留体験の著書については、私が大好きなピアニスト・清水くるみさんのお父上・胡桃沢耕史さんの「黒パン俘虜記」のご一読をおすすめします。
- 5月31日は三波さんの四十九日法要がしめやかにとりおこなわれました。例によってTVワイドーショーがそれを伝えていましたが、ある番組でコメンテーター氏が私見と断りながら『「国民的歌手である三波春夫さんは強い時代のXX党(某保守政党)のような(存在の)歌手だった』と言っていました。死人に口なし。ワイドショーでいかに飯を食って行くかがよーく分かりました。(2001-06-01)

