朝食後のコーヒー(残念ながらインスタント)を飲みながら、この年末年始の事件の続報をラジオで聞きながら仕事の前に「子豚のしっぽ」を書いています。いずれは事実が明らかとなり、それぞれの事情が分かったところで「先行報道」で貯まりに貯まった「溜飲」を飲み下すのでしょうが、やりきれなさといいますか、「?」が「???」という風に増殖してしまいそうです。
年末年始の私の「読書生活」は、大岡昇平さんの評論VIII/全集21/筑摩書房と松本清張さんの「日本の黒い霧」全集30/文藝春秋と藤沢周平さんの「よろずや平四郎活人剣」全集18/文藝春秋をちょこちょこ読んでいます。中でも「活人剣」はとても面白くて「お気に入り」登録です。この物語は「お家では厄介者」の主人公・神名平四郎が裏長屋に住みながら「よろずもめごと仲裁つかまつり候」と看板を掲げて様々な陰謀・事件に遭遇して行くというものです。平四郎をもう少し説明すると剣の達人ですが仕官がかなわず、その出生により「家」のなかで疎まれながら成人した「家住」という人です(義姉上ひとりだけが小遣いをくれたり庇ったりしてくれます)。
平四郎は大変な屈折を抱えているわけですがそれが長じて武家社会よりのびのびとした庶民の中で暮らすことを好み、行きがかり上見過ごせない、あるいは義理が絡んだ「もめごと」に首を突っ込んでしまうという人物です。よろずやは「仲裁業」なので鬼平のように「悪を両断する」事はなく「説得」するのが生業となっています。
「法」で裁くより「もめごと」を自分たちの手で丸く収める「庶民の知恵(悪知恵も含めて)」がこの物語を人間味豊かなものにしています。私が好きな藤沢さんの物語の登場人物は、歴史書に出てくるような有名人よりも平四郎のような下級武士やご隠居さん達です。社会の中心(?)からちょっと外れたところで、「悪を憎むが人を憎まない」が「善も悪も紙一重」なことを知っている平四郎が平成の事件を見たら何を思うでしょうか?
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TM* at
2001-
01-07
16:06
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