FAQs(よくあるご質問と回答集)のインデックスです。
- 手入れ方法は?
- 取り扱いは?
- 保管方法は?
- なぜ値段が高いのか?
- 一本作るのにどのくらい時間がかかるのか?
- 曲ってしまうのか?
- 修理はできるのか?
- キャスティングは難しいのか?
- 素材は何ですか?
- 3ピース・ロッドの違いは何ですか?
このコーナーは、バンブーロッドやロッドメイキングについてのご質問をQ&Aでまとめたものです。先ずは留意事項をご覧くださいますよう、お願いいたします。
手入れ方法は?
使用後は、ロッドを乾かすことが大切です。
- 柔らかい布で丁寧に全体を拭きます。リールシートの金具やキャップの中の水分も要注意です。拭った後、日陰で風通しがよい場所に下げておきます。
- フェルール、ガイドに汚れが貯まる場合があります。
- フェルール:オスは接合部分を丁寧に乾拭きします。
- フェルール:メスは内部を綿棒などで丁寧に掃除します。
- ガイド類はラインが通る側を綿棒などで丁寧に掃除します。
- ロッド袋も湿っています。日陰の風通しが良いところに干します。
- グリップの汚れは石けんで丁寧に洗い流す、固く絞った蒸しタオルでぬぐい取る。
- フライラインも汚れている場合があります。ラインクリーナーなどを使って綺麗にしておきますとラインの滑りが良くなる等、次の釣行もきっと良いものになります。
取り扱いは?
バンブーロッドの継ぎ方は‥
- フェルールの接合部分を乾拭きします。
- ガイドの位置を合わせたらねじらないように真っ直ぐ、ゆっくり差し込みます。
バンブーロッドを畳む(フェルールを抜く)時は‥
- まわりに障害物がない場所で
- 右利きの人は左手でメスフェルールの下を持ち、竿本体をさらに左脇に抱えるようにする
- 右手でオスフェルールの少し上を持つ
- 肘を伸ばした状態で両腕と胸の関係が三角形になるようにしっかりホールドしてからねじらないように真っ直ぐ、ゆっくり抜きます。
- フェルールを乾拭きします。
バンブーロッドをキャリングケースに仕舞うとき時は‥
- 付属の竿袋に収納して
- 丁寧にキャリングケースに仕舞ってください。
- 勢いよくキャリングケースに仕舞うとケースの口金にガイドが衝突してガイド(特にストリッピング・ガイド)を曲げてしまう場合があります。力加減によってはガイドとラッピングが同時に損傷します。(画像)
釣りの最中では‥
- 障害物にご注意ください。
- ラインとロッドの関係が「90度」より少なくならないように注意して下さい。
- 90度以下になりますとロッドの特定部分(大体ティップ先端部より10-15インチぐらい)に急激に力が集中してトラブルの原因になる場合があります。
- ラインのピックアップ時:余分なラインはリールに巻き取るか手繰り寄せておく。
- 掛かった魚とやりとりをする時:ロッドをためすぎないようにする。余分なラインはリールに巻き取る。
- 掛かった魚を取り込む時:胸を大きく開くようにロッドを持った手を体の後方にしてラインとロッドの関係を90度以上に保つ。
- 根掛かりや木の枝に絡んだフライを無理矢理ロッドで引っ張って取ろうとすると「かなり悪い1日」を釣り場で過ごすことになります。
- ロッドにリーダーやラインが絡んだ時は丁寧に外して下さい。
釣り場では‥
- 岩場などにロッドを立てかけたりしますとかなりの確率で傷が付きます。ロッドの置き場所に注意してください。
- 車のドアーに注意!ドアーはロッドティップが大好物です。
- 使わない時は、たたんでキャリングケースに入れることがロッドを守る最良の方法です。キャンプで一晩、ロッドをつないだままに置いたら継ぎが抜けなくなった、リールが取れない、グリップをネズミに囓られた等、まさかの「事件」を未然に防ぐことが出来ます。
- 真夏の車中やトランク内は60℃以上の高温になることがあるそうです。ロッドをしまっての駐車時、日陰に入れるなど直射日光に対する対策を忘れずに講じてください。
ご自宅では‥
- お子さんがいらっしゃる方は保管場所に注意!
- 奥様がいらっしゃる方も保管場所には注意!!内緒にしていたロッドが布団叩きに変身してしまう場合があります。家族サービスの重要性を改めて考えさせられます。
‥と最後はジョーク混じりに書いて参りましたが取り扱い上の注意は、どのような素材のロッドにも当てはまることがほとんどです。
保管方法は?
日光や熱源の直射のない風通しの良い場所にキャリングケース(アルミケース等)から出してインナーの布袋のまま重たい方を下にして下げておきます。あるいはロッドラックに架けておきます。
なぜ値段が高いのか?
価格=材料費(経費を含む)+手間賃です。製作者によって材料費が極端に違うことがないと仮定すると私が作るロッドを高価に感じている方にとっては「手間賃が高い」ということになるかと思います(バンブーロッド全般が高いとお思いの方にはここで降参)。
経済学的には「価格は市場が決定する」わけです(かの有名な「市場原理」のひとつです)。市場で「生き残る」ためにはそれ相応のサバイバルが必要なわけです。したがって、例えば39.000円(これが安価かは議論があるでしょうが)のバンブーロッドを私が作る場合は、有能なスタッフを雇用してその生活を保障し、資金計画と販売計画、販路の開拓と確保、販売促進、利益計画と再投資計画という仕事をしなければなりません。
はっきり申しまして私には不可能ですし、その様にバンブーロッド作りには関わりたくはありません。私のロッド作りには様々な資材、道具と時間とともに製作者が必要です。あくまで「スモールビジネス」として製作者の顔が見えるロッドを作りたいのです。創業以来価格を変えていない、出来るだけご要望に応えたい等々申しましても「高い」と思われる方には「申し訳ありません」と答える(降参する)しかないのです。
一本作るのにどのくらい時間がかかるのか?
製作工程に沿っておおまかに見てみますと(1)スプリッティング(2)節合わせに半日、(3)荒削りに2日、(4)焼入れに半日、(5)仕上げ削りに1日、(6)接着(7)バインディングに3日、(8)接着剤を取るに1日、(9)フェルール取り付けに2日、(10)ネーム入れとブランクの下塗りに3日、(11)グリップに2日、(12)リールシートに4日(13)ラッピングに1日、(14)塗装に10日と、しめて30日見当になります。もっとも、モデルや行程の違った複数本を同時に制作いたしますので実際は3ヶ月以上、あるいはさらに時間が必要です。
曲ると聞くが?
バンブーロッドは曲がるのでしょうか?手持ちの8フィート・4番ブランクのトップガイドに200gのおもりを下げて「弓なり」の状態で一晩放置してみました。
次の日の朝、ブランクを手にとって見るとラインを通した時のようにガイドの位置側(おもりで曲がっていた側)に軽く弓状になっていました。ティップとバットを平面を基準にして出来た中程の「アーチ状」に、それぞれ5mm程度の隙間がありました。さらにこのティップを洗濯ばさみで挟んで重い方を下にして1日、壁に吊り下げておきました。そして同様に計るとそれぞれ1mm程度の隙間がありました。ここまでが前段です。
では「本番」です。8フィート3インチの3/4番ラインのロッド(5年前に作って自分で使っているものです)に200gのおもりを下げて一晩放置してみました。事前にキャスティング・フィーリングと曲がりチェックしました。ほぼ曲がりはありませんでした。一晩空けて、先のテストと同様に計るとそれぞれ約5mmの隙間がありました。ただし、ガイドやグリップがありますので大体の値です。では一晩、吊り下げます。
次の朝、同様に計ると、こちらも1mm程度の空きがありました。ここからさらに吊り下げながら置いて様子を見ました。2日目に隙間はなくなりました。
以上の結果を整理すると‥
- テストの例では、加重がかかる方向に曲がるが時間を置くと戻ってゆく。
- フェルール近辺、つまりロッドの中間部分に曲がりが目立って出てくる。
- 使用状況を考えていない「静的」なテストであること。
‥以上から、私の今のところの結論としては、「バンブーロッドは曲がるが時間を置くと元に戻ってゆく」です。
今回のテストは「静的」なもので、実際はキャスティングや魚とのやり取りという実に個性的で「動的」な状態で曲げと圧縮が繰り返されるわけです。つまり、バンブーロッドは実際の釣りでは、一方に曲げられた部分はほとんど必ず逆の方向に「曲げ戻されて」いるわけです。したがって(1)の力が相殺されて「アクションの中心部」ほど、より「戻ってゆく」のではないかと思われます。しかし、繰り返し加重を受ける「構造」は単調なそれより強度が低下する、つまり疲労することも考えておかなければならないでしょう。したがって「いまのところの結論」には「…しかし、一様ではない」と付け加えるべきでしょう。
このテスト後の「83」を近所の公園でキャスティングしてみましたが以前の感覚と変わりはありませんでした。
修理はできるのか?
ケース・バイ・ケースですが多くの場合は可能だと思います。例えば‥
- ティップやバットが折れた→一部が割けた状態では接着補強、完全に折れた状態ではスリーブで接合。いずれにしてもアクションは若干変わると思われます。
- フェルールがゆるんだ→交換。
- スネークガイドが減った→交換。ラッピング(ガイドを巻き止める糸の部分)の部分的な塗装か全体の再塗装。
- トップガイドが減った→交換
- グリップを変えたい→再シェイプ、あるいは交換。
等々が可能ではないかと考えられます。
キャスティングは難しいのか?
百聞は一見に如かず、です。バンブーロッドをすでにお持ちのご友人に拝借したり、試投会などで実際にキャスティングしてみて下さい。そしてそのご友人やキャスティング・インストラクターに、あなたのキャスティングハンドに手を添えていただいてみてください。
ほんの少しのコツでラインが真っ直ぐに伸びることや楽にロッドを振ること、その奥深さ、楽しさをお感じになられることだろうと思います。
素材は何ですか?
トンキンバンブーを使っています。「竹」の種類がいろいろある中で私がトンキンバンブーを使う理由は、その扱い易さからです。
3ピース・ロッドの違いは何ですか?
2ピース・ロッドと比較すると
- 仕舞寸法が33.3%短くなる。
- フェルール(継手)が増えるので自重が少々重くなる。
とあげますと(2)については少々説明が必要かと思います。
ロッドの調子(アクション)をデザインするとき、フェルール(継手)の存在はとても重要です。フェルールが増えることによって数グラムですが重量(ロッドにかかる「モーメント」)が増えます。乗用車のブレーキングを例にすると速度が上がるほど、また車重が重いほど制動距離が伸びるようにキャスティングに影響をあたえると思います。
デザイン的には2ピース・ロッドのテーパーそのままで3ピース化するとフェルール直下でアクションの統一性が損なわれる可能性があります。したがって "Prime Time" の3ピース・ロッド(マルチピース)のテーパー・デザインはそれぞれ専用のもの(コンパウンド・テーパー)を採用しています。
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